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テーマは「芸術を通じてよりよき相互理解のために」
■建築
トルテカ文明の遺跡テオティワカンの巨大な砦(とりで)をモデルに、古代建築を近代的に表現したデザインでした。中央部に高さ19メートル50センチの直立した一対の塔があって、それをめぐって太陽の広場、メキシコの広場(ステージ付き)、友情の広場、日本の広場(ステージ付き)と名付けられた四つの広場が、神殿の祭壇のようにそれぞれ高低をつくり、平面的には点対称的に配置されていました。色彩も黒と白で、すべて対称させたのは、万物は相対する二つの要素から構成されるという、前コロンビア期の「二元論」とその統一性を象徴したものでした。 展示スペースはこれらの四つの広場を”屋根”として設けられ、ほとんどが地下に納められ、2階になっていた。建物全体は美術館の機能を備え、外装は白、内装は床と天井が黒色粗面、内壁は白色のセメント吹付けで重厚な雰囲気が出されていました。 地下2階は、案内所カウンターを除いてすべてがオーソドックスなギャラリー方式の展示場で、地下1階には展示場、管理部門、売店兼小宴会場がありました。夜は2基の塔がその両側からの照明で白亜の姿を浮かびあがらせていました。なお、この展示館の設計は、メキシコで公募した当選作でした。
■展示
マリアッチ・グループがバンド演奏していた南側の野外ステージ横から階段で地下2階に降りると、この展示館の入口でした。最初のカレードスコープ映写室では、映画「メキシコとメキシコ人」「世紀を超越したメキシコ」でメキシコの風景、文化、工業などを紹介、”太陽の国”のイメージを強く訴えていました。 このあと、最初のギャラリーに向かう前室部分が展示の導入部で、展示の理念とサブ・テーマである「太陽の国メキシコと、日出ずる国日本との、そして世界のすべての国との出会い」が説明され、有名な”太陽の石”アズテック・カレンダーの複製が壁面を飾っていました。 最初の「前スペイン期芸術」の展示では「オルメックの頭」(複製)や「マヤの雨の神」(実物)といった太陽の神々の石像など国宝級の遺物が展示されていました。次の「メキシコ・バロック芸術」の展示では「アツァコアルコスの十字架」(17世紀)「テポツォトランの祭壇」(18世紀)などが鑑賞できました。また、華麗な「聖ジョセフの祭壇」(18世紀)や、日本万国博のテーマを取入れてとくに制作された壁画などの現代絵画、さらに地下1階では「新スペイン・バロック芸術」が展示されていました。
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